腎臓のはたらき
腎臓の主なはたらきは、血液中の不要な老廃物をろ過することです。腎臓は老廃物に水分を加えて尿を作ります。また、腎臓は体内の水分量の調節も行います。体内の水分量が多すぎる場合は薄い尿を大量に作り、水分量が少ない場合は量は少なく濃縮された尿を作ります。
そのほかにも、腎臓は体内の塩分量(ナトリウム、カリウム)を調節するために、体内の状況に応じた塩分量を尿として排出します。
腎臓病が疑われる症状
腎臓病の初期症状の1つは、水をたくさん飲むようになることです。腎臓に障害があると尿を凝縮する機能が低下するため、水をたくさん飲んで老廃物を輩出し、体内の塩分量を一定に保とうとします。猫は隠れて水を飲むことが多いため、飲み水の量が増えても気が付かない場合があります。腎臓病が進行すると元気がなくなり、体重減少、食欲不振、口臭のような症状も出てきます。
腎臓病(慢性腎臓病)の原因
一般的に、慢性腎臓病は長年にわたり少しずつ進行し、体内に腎臓組織が必要以上に増殖することで、腎臓の機能が低下します。症状が現れるまでには時間がかかるため、根本的な原因は病気になるずっと前に起きていた可能性が高いと言えます。
腎臓病の栄養管理とは?
腎臓病は完治できませんが、適した食事で症状の進行を抑えることができます。老廃物の量を減少させる食事を与えることで、腎臓になるべく負担をかけないようにすることが大切です。このような食事ではタンパク質と塩分の量が減らされているため、「生物学的価値の高いタンパク質」と呼ばれる高品質のタンパク質を与えることが重要になります。